『食べる』編③(在宅療養に向けて)

環境が変わっても食べられるか(2017/3)

更新日:

2017年3月8日、食べる訓練をする病院から在宅療養に向けた準備をする病院に転院しました。これまで3ヶ月間で妻と家族が習得した食べる力・食べさせる技術を維持しながら、それを家庭でも実行できるように練習する期間の始まりです。

最初の目標は、スタッフや食事内容など環境が変わっても、1日3食を口から食べ続けることです。

午前中に介護タクシーに乗って東京へ移動して入院の手続きをすると、さっそく昼食の時間がやってきました。初めての食事なので義母から看護師さんに色々レクチャーしました。

まずは食事の姿勢の作り方。
・ベッドのリクライニングは45度前後。
・体の右側(麻痺あり)の脇の下にクッションを挟む。
・左肘の位置を固定して食べられるように、体の左側にもクッションを挟む。
・顎が上がらないように、頭の後ろにクッションを入れる

文章に書くと簡単な事に見えますが、それぞれやることの目的を理解していないと正しい姿勢は作れず、正しく食べやすい姿勢ができないと、食べるスピードが上がらない、または食べられない状態になってしまうので、実はこの準備がとても重要です。

そして、食事が運ばれてきました。
前の病院から、食べやすい食物の形態や、カロリーや栄養を補うための市販のゼリーなどの情報が伝わっているので、ほぼ同じような食事を用意していただきました。管理栄養士さんにとっては、個別の患者向けの特別食を作ることになるので仕事の負荷が上がるところですが、それを受け入れていただいたことに感謝です。

食事開始です。
ドロッとしたミキサー食と、お粥ゼリーと、前の病院で作ってもらって持ち込んだお茶ゼリーを駆使して、義母が何とか食べさせます。
おかずをスプーンで1口、2口食べさせ、お茶ゼリーをスプーンで1口、2口食べさせて妻が飲み込む。さながら餅つきのような妻と義母のあうんの呼吸で何とか完食することができました。

食事の様子は以下の通りです。


家族としては、環境が変わっても何とか口から食べることができそうだ!とひと安心した瞬間でした。
管理栄養士さんの、無事に食べてもらえた!とほっとした表情が印象的でした。

通常であれば胃ろうを作って栄養を直接胃に送り込むような体の状況ですが、食べるものや食べさせ方を工夫して何とか経口摂取している状態です。病院としては特殊な事例と思われますが、家族が食事介助の知識を持って毎日支援できるからこそ、この状態でも経口摂取を維持できる。そんな様子に、看護師さんや栄養士さんは興味津々な様子でした。

一方で、妻の食事介助はなかなか難しいぞ!と言う印象を持たれたことも事実です。やはり食事介助はある程度のスキルを持って、患者の状態に適した方法で食べさせる必要があるので難しいです。
この後の入院期間中は、主に義母が食事の介助をすることになりました。
それはしょうがないですね。
在宅療養に移行することが目的なので、そこは目をつぶることにしました。

色々な思いがありましたが、何とかこれまでのように1日3食を口から食べ続けることができそうだという見通しができて安心した初日でした。

 

 

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