『食べる』編③(在宅療養に向けて)

チョコレート食べたい(2017/4)

更新日:

2017年3月に食べる訓練をする病院から在宅療養に向けた準備をする病院に移り、その後は新しい環境にも慣れて順調な生活を送っていました。

この頃の食事は、お粥ゼリー、ミキサーのおかず、栄養調整のゼリー等でした。食べ始めは自分で左手にスプーンを持って食べ物を口に運び、疲れてくると義母が介助をして、30分~45分くらいで完食できる状態でした。

左写真:お粥ゼリ―(左下)、ミキサーのおかず(中央上側)、ゼリー類(右)
右写真:完食!

それまでの病院生活に慣れていた家族は、『食べ物は病院が用意したものを食べる』ものと思い込んでいました。
ところが、その思い込みを覆す出来事がありました。

都内の病院に移動したので、友人や親戚が会いに来てくれる機会が増え、ある日、妻のいとこが会いに来てくれました。その際にお土産でチョコレートを持ってきてくれました。

妻は食べられないかもしれないが、義母や娘に食べてもらおうと思って持ってきてくれたものでしたが、ベッドの横でチョコレートの箱を開け妻に見せると、左手ですっとチョコレートを取り口に運んでパクリと食べてしまいました。
失語症で話すことができず顔の表情も変えられないので、本当に淡々と食べて「何か文句ある?」くらいの視線をこちらに向ける妻でした。
これには家族もびっくりで、「なんだ!食べられるじゃないか」と。
前の病院で転院して初日にゼリー等を食べられたときと同じくらいの衝撃でした。
やっぱり、好きなものや自分で食べたいと思うものがあれば、少々食べる動作に困難を抱えていても、それを乗り越えて食べてしまうものです。本人の意思は重要だということを感じました。

それ以降、病院の食事だけではなくて持参した何かを食べる練習をするようになりました。
4月になって気温が上がってきたので、娘が会いに来た時にはアイスクリームを一緒に食べたり、リハビリの一環で噛む動作を練習するためにスルメを食べたり、果物なら食べられるんじゃないか、と病院に持ち込んださくらんぼを食べたり。

チョコレートを食べる
さくらんぼを食べる

病院の食事は栄養を維持するためには必要ですが、ミキサー食なので食べる満足度は欠けるので、それ以外に妻が食べたいと思うものを色々食べさせてみようと思いました。

 

次のページへ
在宅療養に向けて(2017/4)
目次へ戻る
目次
前のページへ
子供たちと会える時間(2017/3)

 

Copyright© 864053.com , 2020 All Rights Reserved