2017年2月、病院で過ごす毎日が続いています。
1日のスケジュールはだいたい以下の通りです。
【 朝 】看護師さんが起床後のケアに来る
【 8:00~9:00 】 朝食
【 午前 】 リハビリ(40分程度)
【 12:00~13:00 】 昼食
【 午後 】 リハビリ(40分程度)
【 18:00~19:00 】 夕食
【 20:00 】 就寝
おむつ交換や時々お風呂や清拭がありますが、それ以外の時間はベッド上で過ごす時間がほとんどです。本人が自力で寝返ったり、起きたり、歩き回ったりできないので、「ベッド上で過ごす」=「寝たきり」ということになります。
食事を終えると疲れたのか目を閉じて眠ってしまう、何か集中して動作するとエネルギーを消費して疲れてしまう、そんな状況でしたので、より体力をつけ活動量を増やし、単調な生活の中でも新たな刺激があるように、義母が写真を見せたり、筋トレをさせたり、看護師さんにお願いして車いすに乗せてもらって散歩したりしていました。
妻は失語症で意思表示ができないので、本人がどんな状態で過ごしているのかは周りが推測するしかありません。どこまで意識が戻っているのか?何を考えているのか?が全くわからない。
そんな毎日が続いていました。
そんな毎日でも、本人の気持ちが見える瞬間がありました。
ある日曜日、私と子供たちで病院へ行きました。
この日は、子供たちの普段の生活を妻に見せようと思い、毎日撮りためた映像をDVDに記録して持っていきました。妻の同僚からポータブルDVDプレーヤーを借りていたので、病院で子供たちと一緒にDVDを見ることにしました。
ベッドにテーブルを用意して、DVDプレーヤーを置き、DVDを入れて再生しました。テレビ好きの娘はベッドの横から一緒に見たくて顔を出します。横からだと見づらいので、身を乗り出して見ようとします。
その時です。
妻が左手でDVDプレーヤーをそっと動かし、娘が見やすいように向きを調整しました。
やっぱり母親なんですね。
娘の動作を見てDVDを見たいんだ!と感じ、見やすくなるようにDVDプレーヤーを動かしてあげる。すべて推測ではありますが、そのような妻の思いを感じることができた瞬間でした。
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