『食べる』編④(在宅での試行錯誤)

流動食からの脱却(2017/10)

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2017年10月、在宅療養を始めてから4ヶ月が経ちました。

この頃の食事内容は、病院で食べていた物と変わらず、お粥ゼリーとお茶ゼリーとミキサー食のおかずでした。食事内容は変わりませんが、自分でスプーンを使って食べ物を口に運んだり、飲み込んだりするペースは速くなり、形のあるものを食べると口をモゴモゴする動作もできるようになってきました。

リハビリの時間に好物のビーフジャーキを食べる等、噛む動作の練習をしていたこともあり、そろそろ食べる物もレベルアップをしたほうが良いなと思い、少しずつ形あるものを食べる練習を始めました。

10月7日、退院して100日目の記念日に、ベッドではなく車いすに座って家族皆でお寿司を食べました。
好物のウニを少し食べてみると、全く問題なく飲み込みました。むしろもっと食べたい!くらいの勢いでした。そりゃ、食べますよね。

10月11日、いつものお粥ゼリーに粒のあるお粥を混ぜて食べてみました。
これも普段通りに、少し口をモゴモゴさせながら食べることができました。

10月19日、自宅で作ったお粥ゼリーではなく、市販のなめらかお粥を食べてみました。これも食べられたので、お粥ゼリーではなくて普通のお粥でも良いでのはと思いました。お粥をミキサーにかけてゼリー状にするのは面倒なので、普通のお粥が食べられるならば食事を作る負担が少しは楽になります。

10月25日、だし巻き卵を薄くスライスしたもの
10月26日、カレイの煮付け
11月2日、厚揚げ
11月3日、クリームチーズ
11月5日、柿を薄く切ったもの
11月11日、息子のお誕生日ケーキ
など、毎日少しずつ形のある物を食べる練習しました。

妻の食べる様子を観察した結果、この時点でできることとできないことが分かりました。
①食べ物を噛んで細かくする、つぶす →できない
②食べ物を舌と上あごでつぶす →少しできる
③食べ物を舌の奥に送り込む →少しできる
④舌の奥にある食べ物を飲み込む →できる
顔の筋肉に麻痺があるせいか舌を自由に動かしづらく、②③が少しできるようになった程度ではありますが、それでも以前に比べれば回復していて、舌でつぶせる食事なら食べられるようになりました。こうして徐々に流動食ではなくて柔らかいごはんに変えていくことにしました。

以下、実際の映像のご紹介です。

<11月15日に柿を食べた時の映像>

 

<12月6日にパスタを食べた時の映像>
極細パスタを柔らかくゆでたものです。映像ではわかりにくいですが、少し口をモゴモゴした後でごっくんと飲み込んでいます。
噛むというよりは口の奥に運んで(ほとんど噛まずに)飲み込んでいる状態です。

 

<12月25日にお刺身を食べた時の映像>
マグロのお刺身です。こちらはしっかりモグモグして飲み込んでいます。

 

2017年3月から6月まで、在宅療養の準備のために入院していた3ヶ月間では、食べる力に関してはほとんど進展が見られませんでしたが、自宅に帰って4~5ヶ月間で、目に見える回復をしてきました。病院では家族が患者に食べ物を自由に与えることは難しいですが、自宅ではそれができます。本人の状況に応じてちょっと難しい食べ物に挑戦することができるので、少しずつ食べられるようになっていく。『食べられない』のは『食べさせない』からであって、実際に食べてみればできるかもしれないのです。やはり在宅療養を選択したのは間違いではなかったと思いました。

こうして少しずつ流動食から脱却していきました。

 

 

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