過去に『気管切開後の穴が閉じない』という話をしました。
自然に閉じないなら何とかして閉じよう、というのが今回のお話です。
2016年3月、脳出血を発症して脳内の血液を除去する手術を行い、その後人工呼吸器を外す試みをした際に苦しそうな様子を見せたことから、のど仏の下から気管に穴を開けて肺に空気を送ることができるようにする『気管切開』の処置を行いました。
通常、気管切開の穴は耳たぶに開けたピアスの穴のように、呼吸用の器具を除去すれば自然に閉じるのですが、妻の場合は切開した位置のせいか、ずっと閉じない状況でした。
2017年2月、入院中の病院の耳鼻科で、穴の周辺を意図的に傷つけて直る過程で皮膚が盛り上がるのを何度も繰り返し、塞がるかを待ったのですが結局塞がりませんでした。
2017年9月、以前診ていただいていた耳鼻科の先生が転勤して都内の病院にいる、ということで、外来受診して半年ぶりに再会し、その病院の形成外科の先生を紹介していただき、手術して閉じる方向で話を進めました。
2017年10月12日、手術の日がやってきました。
気管の壁を縫う手術なので、手術後に出血により血が気管の内側から肺に入る危険もあるので、念のため手術をした日は病院に1泊入院して、翌日退院する予定で実施しました。
手術は無事に終わり病室に戻ってきました。
1日とはいえ新しい病院に泊まるので、気になるのは食事です。
2017年10月頃は、まだ流動食を食べている状態だったので、入院中の食事はミキサー食でお願いしました。
そして自力では食べられないので、食事の時間は義母が食事介助しました。
手術後の夕食が↓です。
流動食ばかりだと、美味しそうには見えないですね。
自宅に戻って母が作る渾身の流動食と比べると、病院の流動食は味気なく感じてしまいます。まぁ仕方ないですね。
そして翌10月13日、無事に退院しました。
実はこの10月13日は私達の結婚記念日なのですが、2017年は在宅療養を開始して忙しくあっという間に時間が過ぎていったので、結婚記念日に何かする余裕はゼロでした。忘れていた、というか・・・。
翌年の2018年は10回目の結婚記念日なので、何か家族で記憶に残ることをしようと決意しました。
以下の写真は、手術後半年経過後の喉の状態です。
手術の後の赤みが残っていますが、予想していた以上にキレイに塞ぐことができました。現在(2020年2月)は、赤みも取れて傷もほとんど目立たなくなっています。
さすが形成外科ですね。
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