『食べる』編④(在宅での試行錯誤)

左手で箸を使う(2017/11)

更新日:

2017年11月、在宅療養を始めてから5ヶ月が経ちました。

前々回の話(流動食からの脱却)で、ドロドロの流動食ではなく形ある食べ物を食べる練習を始めた状況をお話ししましたが、その一環で、ごはんもお粥ゼリーから柔らかく炊いたお粥(ゼリー状ではないもの)に挑戦していました。

赤ちゃんの離乳食では、お粥の固さとして以下の目安があります。
ゴックン期:10倍粥
モグモグ期:7倍粥
カミカミ期:5倍粥
パクパク期:軟飯

その時点の妻の食べる力としてはモグモグはできていたので、6倍粥に変更して食べてみました。結果、問題なく食べることができたので、お粥ゼリーは卒業することができました。

こうして形ある食べ物を食べるようになると、介助する側が食べ物を切ったり食べさせたりするのに、スプーンではなく箸を使うようになります。なぜなら箸の方が便利ですから。
それなら妻も箸で食べてみたら?というわけで、箸を持ってご飯を食べる練習が始まりました。

発病前に箸を持っていた右手は麻痺で動かないので、左手での挑戦です。
すると少々ぎこちないですが、上手に食べ物を箸で掴んで口に運びました。
もともとソフトボールのバットやテニスのラケットは左打ちだったからか、違和感なく左手でお箸が使えたので家族とヘルパーさんはびっくりでした。

以下の映像がお箸で食べる様子です。


お箸で食べてみると、スプーンやフォークよりも良い点があります。
①左手も移動が少なくて食べられる
スプーンやフォークと比べるとお箸の方が長いです(手と食べ物の距離が遠い)。妻が食事をする際は、肘を支点にして食べ物をお皿から口に運ぶのですが、長いもので食べるほうが腕の動きは少なくなるので、少ない運動量で食べることができます。

②口に運んだ時、麻痺のない左奥に食べ物を送ることができる
スプーンの丸い部分はある程度の大きさがあるので、通常、自分で食べる場合には口の奥深くまでスプーンを入れることはしないと思います。妻の場合は、舌で食べ物を口の奥に運ぶことが難しいので、口の奥まで食べ物を運ぶとスムーズに飲み込めるのですが、自分でスプーンで食べた場合はそれができません。
しかし、お箸ならばそれができるのです、
以下の映像をご覧ください。


卵焼きを口の左奥に自分で運ぼうとしているのがわかります。
自分で食べようとすると、食べやすい場所に持っていくんですね。

手先を動かすことは脳に良い刺激があるはずなので、箸を使って食事をとることは栄養も取れてリハビリもできて一石二鳥。もっと早く気が付けばよかった。
現状を打破して一歩上を目指すことは大事だと改めて思いました。

 

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